整式の除法の原理より,任意の整式 C(x) を 1次以上の整式 A(x) で割ったとき
C(x)=A(x)Q(x)+R(x)を満たす商 Q(x) と 余り R(x) がただ 1 組一意に存在する。ここで,余り R(x) の次数は,割る式 A(x) の次数よりも小さいか,または R(x)=0 である。一方,仮定より C(x) は A(x) と B(x) の積だから
C(x)=A(x)B(x)が成り立つ。式 (1) と (2) の右辺はともに C(x) に等しいので
A(x)B(x)=A(x)Q(x)+R(x)移項して A(x) でくくると,次式を得る。
A(x){B(x)−Q(x)}=R(x)ここで,B(x)−Q(x)=0 であると仮定する。
このとき,B(x)−Q(x) は何らかの整式(0 でない定数を含む)であるため,その次数は 0 以上である。左辺の次数を考えると,整式の積の次数はそれぞれの次数の和になるから,
(左辺の次数)=(A(x)の次数)+(B(x)−Q(x)の次数)≧(A(x)の次数)となる。ここで,右辺 R(x) の次数は,除法の定義によりA(x) の次数よりも小さいから,(4) 式と矛盾する。したがって仮定は誤りであり,B(x)−Q(x)=0 すなわち
Q(x)=B(x)これを (3) 式に代入すると, A(x)⋅0=R(x) となり,R(x)=0 を得る。