周期 p の連続関数 f(x) が f(x+p)=f(x)+2π を満たしているとする。
⑴ g(x)=f(x)−p2πx が周期 p の周期関数であることを示せ。
⑵ すべての実数 x で m≦∣g(x)∣≦M をみたすような定数 m,M が存在することを示せ。
⑶ 異なる 2 つの定数 p1,p2 に対して,関係式 f(x+p)=f(x)+2π を満たす関数をそれぞれ f1(x),f2(x) とおく。
f1(xN)−f2(xN)=2πNを満たす数列 xN について,極限
N→∞limNxNを求めよ。
模範解答
⑴ g(x)=f(x)−p2πx において,x を x+p に置き換えると,
g(x+p)=f(x+p)−p2π(x+p)=(f(x)+2π)−(p2πx+2π)=f(x)−p2πx=g(x)
がすべての実数 x について成り立つ。
したがって,g(x) は周期 p の周期関数である。■
⑵ f(x) は連続関数であり,一次関数 p2πx も連続関数であるから,その差である g(x) も連続関数である。
したがって,その絶対値をとった関数 ∣g(x)∣ も連続関数である。
閉区間 [0,p] において,連続関数の最大値・最小値の定理により,∣g(x)∣ はこの区間内で必ず最大値および最小値をとる。この区間における ∣g(x)∣ の最小値を m,最大値を M とおく(0≦m≦M)。
ここで,⑴ より g(x) は周期 p の周期関数であるから,∣g(x)∣ も周期 p の周期関数である。
任意の実数 x に対し,ある整数 k を選ぶことで x−kp∈[0,p] とすることができ,
∣g(x)∣=∣g(x−kp)∣
が成り立つ。したがって,全実数における ∣g(x)∣ の値域は閉区間 [0,p] における値域と一致する。
ゆえに,すべての実数 x に対して
m≦∣g(x)∣≦M
を満たす定数 m,M が存在する。■
⑶ ⑴ より,g1(x)=f1(x)−p12πx は周期 p1 の周期関数,g2(x)=f2(x)−p22πx は周期 p2 の周期関数である。
これらを f1(x),f2(x) について解くと,
f1(x)=p12πx+g1(x),f2(x)=p22πx+g2(x)
と表せる。与えられた方程式 f1(xN)−f2(xN)=2πN に代入すると,
(p12πxN+g1(xN))−(p22πxN+g2(xN))=2πN
2π(p11−p21)xN+g1(xN)−g2(xN)=2πN
となる。p1=p2 より p11−p21=0 であるから,xN について整理すると,
(p11−p21)xN=N−2πg1(xN)−g2(xN)
両辺を N(p11−p21) で除すると,
NxN=p11−p211−2πN(p11−p21)g1(xN)−g2(xN)
が得られる。
ここで,⑵ より各関数についてある定数 M1,M2 が存在して,すべての実数 x で ∣g1(x)∣≦M1,∣g2(x)∣≦M2 が成り立つ。三角不等式より,
∣g1(xN)−g2(xN)∣≦∣g1(xN)∣+∣g2(xN)∣≦M1+M2
である。定数 M=M1+M2 および K=2πp11−p21>0 とおくと,
0≦2πN(p11−p21)g1(xN)−g2(xN)≦KNM
が成り立つ。N→∞ のとき KNM→0 であるから,はさみうちの原理より,
N→∞lim2πN(p11−p21)g1(xN)−g2(xN)=0
である。
したがって,求める極限は
N→∞limNxN=p11−p211=p2−p1p1p2
である。