1-2-5. 圧力・浮力・抵抗力

Pressure, Buoyancy, and Resistance

圧力と水圧

圧力

定義

面積 SS の面に大きさ FF の力を垂直に及ぼすとき,その面が受ける圧力 pp は次のように表す。

p=FSp = \dfrac{F}{S}
説明

ここで定義された圧力は,単なる力学的な面積あたりの力という概念にとどまらず,後に学ぶ熱力学において極めて重要な役割を果たす。

気体や液体などの流体が容器の壁面に及ぼす圧力は,微視的に見れば,無数に存在する気体分子や液体分子が熱運動によって壁に衝突し,跳ね返る際に及ぼす力積の平均値として理解される。巨視的な力学においては,流体は連続的な物体として扱われ,圧力はその内部の状態を表す一様な量として定義される。

熱力学において,圧力 pp は体積 VV や温度 TT と並んで,系のマクロな状態を決定するための不可欠な状態量となる。理想気体の状態方程式 pV=nRTpV=nRT に示されるように,圧力は分子の熱運動の激しさ(温度)や空間の広がり(体積)と密接に結びついており,力学の世界と熱の世界を橋渡しする最も基本的な物理量といえる。

水圧

公式

大気圧を p0p_0 とする。水の密度を ρ\rho とするとき,水面からの深さ hh における水圧 pp は次のように求める。

p=ρhg+p0p = \rho h g + p_0
導出

水中に,水深 hh を高さとする底面積 SS の水柱を仮定する。この水柱の体積 VV は V=ShV=Sh であるから,水柱の質量 mm は密度を用いて次のように表せる。

m=ρV=ρShm = \rho V = \rho S h

ゆえに,この水柱が自身の重さによって底面に及ぼす力を FF とすると,水柱の底面にはたらく水の重さによる圧力 p′p' は次のようになる。

p′=FS=mgS=ρShgS=ρhgp' = \dfrac{F}{S} = \dfrac{mg}{S} = \dfrac{\rho S h g}{S} = \rho h g

さらに,実際の水中においては,水面の真上に存在する大気が水面を押し下げる力(大気圧 p0p_0 )もそのまま水柱を介して伝わるため,これらを足し合わせたものが深さ hh における全水圧となる。

p=p′+p0=ρhg+p0p = p' + p_0 = \rho h g + p_0

静水圧

公式

静止した水中のある1点において,水が及ぼす圧力(静水圧)の強さはすべての方向に等しい。

導出

空間に x,y,zx, y, z 軸をとり,微小な三角柱 ABC-DEF を考える。底面となる三角形の辺の長さをそれぞれ Δy,Δz\Delta y, \Delta z とし,斜辺の長さを Δl\Delta l,三角柱の高さを Δx\Delta x とする。面 ABED(鉛直面),面 BCFE(水平面),面 ACFD(斜面)にはたらく圧力をそれぞれ Px,Pz,PnP_x, P_z, P_n とし,PnP_n を受ける斜面は鉛直下向きから角度 θ\theta だけ傾いているとする。

yy 軸方向および zz 軸方向における力のつりあいの式を立てる。面にはたらく力は面積と圧力の積で表され,三角柱の質量 MM は体積 12ΔxΔyΔz\frac{1}{2}\Delta x\Delta y\Delta z と密度 ρ\rho を用いて M=12ρgΔxΔyΔzM = \frac{1}{2}\rho g\Delta x\Delta y\Delta z となることから,次の連立方程式が得られる。

{0=PxΔxΔz−PnΔxΔlsin⁡θ(y 軸方向)0=PnΔxΔlcos⁡θ−PzΔxΔy+12ρgΔxΔyΔz(z 軸方向)\begin{cases} 0 = P_x\Delta x\Delta z - P_n\Delta x\Delta l\sin\theta & \text{($y$ 軸方向)} \\ 0 = P_n\Delta x\Delta l\cos\theta - P_z\Delta x\Delta y + \dfrac{1}{2}\rho g\Delta x\Delta y\Delta z & \text{($z$ 軸方向)} \end{cases}

幾何学的な関係より Δz=Δlsin⁡θ\Delta z = \Delta l\sin\theta および Δy=Δlcos⁡θ\Delta y = \Delta l\cos\theta であるから,これらを代入して整理する。

{0=PxΔx(Δlsin⁡θ)−PnΔxΔlsin⁡θ0=PnΔxΔlcos⁡θ−PzΔx(Δlcos⁡θ)+12ρgΔx(Δlcos⁡θ)(Δlsin⁡θ)\begin{cases} 0 = P_x\Delta x(\Delta l\sin\theta) - P_n\Delta x\Delta l\sin\theta \\ 0 = P_n\Delta x\Delta l\cos\theta - P_z\Delta x(\Delta l\cos\theta) + \dfrac{1}{2}\rho g\Delta x(\Delta l\cos\theta)(\Delta l\sin\theta) \end{cases}

yy 軸方向の式から直ちに Pn=PxP_n = P_x が導かれる。また zz 軸方向の式について全体を ΔxΔlcos⁡θ\Delta x\Delta l\cos\theta で割ると Pn=Pz−12ρgΔlsin⁡θP_n = P_z - \frac{1}{2}\rho g\Delta l\sin\theta となる。 ここで,ある1点における圧力を考えるため,三角柱の大きさ Δl\Delta l を限りなく 00 に近づける極限をとる。

Pn=lim⁡Δl→0(Pz−12ρgΔlsin⁡θ)=PzP_n = \lim_{\Delta l \to 0} \left( P_z - \dfrac{1}{2}\rho g\Delta l\sin\theta \right) = P_z

以上より Pn=Px=PzP_n = P_x = P_z となり,斜面の角度 θ\theta に依存せず,静止した水中の1点における圧力の強さはすべての方向に等しいことが証明される。

浮力

浮力

公式

密度 ρ\rho,体積 VV の物体が流体中にあるとき,物体にはたらく浮力 FF は,重力加速度を gg として次のように求める。

F=ρVgF = \rho V g
導出

水中に沈んだ任意の形状の物体を考え,水面に水平な微小面積 dS0dS_0 をとる。この dS0dS_0 を底面とし,物体を鉛直に貫く細長い水柱を考える。 この水柱が物体の上面と交わる部分の面積を dS1dS_1,深さを h1h_1 とし,下面と交わる部分の面積を dS2dS_2,深さを h2h_2 とする。それぞれの面が水平面となす角を θ1,θ2\theta_1, \theta_2 とすると,幾何学的に dS1cos⁡θ1=dS0dS_1\cos\theta_1 = dS_0 および dS2cos⁡θ2=dS0dS_2\cos\theta_2 = dS_0 が成り立つ。

上面と下面が水から受ける鉛直方向の力 F1,F2F_1, F_2 は,大気圧を p0p_0 とすると次のように表せる。

{F1=p0dS0+ρh1(dS1cos⁡θ1)=p0dS0+ρh1dS0(上面:下向き)F2=p0dS0+ρh2(dS2cos⁡θ2)=p0dS0+ρh2dS0(下面:上向き)\begin{cases} F_1 = p_0 dS_0 + \rho h_1 (dS_1\cos\theta_1) = p_0 dS_0 + \rho h_1 dS_0 & \text{(上面:下向き)} \\ F_2 = p_0 dS_0 + \rho h_2 (dS_2\cos\theta_2) = p_0 dS_0 + \rho h_2 dS_0 & \text{(下面:上向き)} \end{cases}

したがって,この微小な柱の部分において,物体が周囲の水から受ける鉛直上向きの合力 dFdF は次のようになる。

dF=F2−F1=(p0dS0+ρh2dS0)−(p0dS0+ρh1dS0)=ρ(h2−h1)dS0gdF = F_2 - F_1 = (p_0 dS_0 + \rho h_2 dS_0) - (p_0 dS_0 + \rho h_1 dS_0) = \rho (h_2 - h_1) dS_0 g

ここで (h2−h1)dS0(h_2 - h_1) dS_0 はこの微小な柱が物体内部で占める体積 dVdV に等しい。これを物体全体にわたって積分して足し合わせると,物体の体積を VV として浮力 FF が導かれる。

F=∫dF=∫ρg dV=ρVgF = \int dF = \int \rho g \, dV = \rho V g

水深が深いほど水圧が大きくなるため下面が受ける上向きの力が上面が受ける下向きの力を上回り,結果として物体全体を押し上げる浮力が生じることがわかる。

空気抵抗と終端速度

空気抵抗

定義

速度 vv で運動する物体が空気などの流体から受ける抵抗力 RR は,比例定数 kk を用いて次のいずれかのようにモデル化して表す。

R={kv(低速度のとき)kv2(高速度のとき)R = \begin{cases} kv & \text{(低速度のとき)} \\ kv^2 & \text{(高速度のとき)} \end{cases}
導出

流体中を運動する物体が受ける抵抗力の原因は,主に流体の粘り気による粘性抵抗と,流体を押し退けることによる慣性抵抗に分けられる。物体の速度 vv が小さいときは粘性抵抗( vv に比例する力)が優位となり,速度 vv が大きいときは慣性抵抗( v2v^2 に比例する力)が優位となることが知られている。


粘性抵抗

半径 aa の球形の物体が受ける粘性抵抗は,流体の粘性係数を η\eta として次のように表される(ストークスの法則)。

F=6πaηvF = 6\pi a\eta v
慣性抵抗

物体の断面積を SS,流体の密度を ρ\rho,物体の形状によって決まる無次元の抗力係数を CdC_d とすると,慣性抵抗は次のように表される。

F=12CdρSv2F = \dfrac{1}{2} C_d \rho S v^2

終端速度

公式

質量 mm の物体が重力によって自由落下するとき,空気抵抗によって物体の速度が一定の限界値に達する。この速度を終端速度 v∞v_\infty といい,重力加速度を gg として次のように求める。

v∞={mgk(R=kv の場合)mgk(R=kv2 の場合)v_\infty = \begin{cases} \dfrac{mg}{k} & (R=kv \text{ の場合}) \\ \sqrt{\dfrac{mg}{k}} & (R=kv^2 \text{ の場合}) \end{cases}
導出

落下する物体の速度が増加するにつれて空気抵抗力は大きくなり,やがて鉛直下向きにはたらく重力と鉛直上向きにはたらく抵抗力がつり合うようになる。力がつり合うと加速度が 00 となるため,それ以降は速度が変化せず一定の終端速度を保つ。

抵抗力が R=kvR=kv の場合は,つりあいの式 0=mg−kv∞0 = mg - k v_\infty を解くことで v∞=mgkv_\infty = \dfrac{mg}{k} が得られる。 抵抗力が R=kv2R=kv^2 の場合は,つりあいの式 0=mg−kv∞20 = mg - k {v_\infty}^2 を解くことで v∞=mgkv_\infty = \sqrt{\dfrac{mg}{k}} が得られる。

空気抵抗を伴う運動の解析

空気中の自由落下(低速度)

公式

初期位置 y0y_0 から初速 v0v_0 で自由落下する質量 mm の物体に,速度に比例する空気抵抗 R=kvR=kv がはたらくとする。鉛直下向きを正とし,終端速度を v∞v_\infty とおく。

速度

時刻 tt における速度 vv は次のように求める。

v=−(v∞−v0)e−kmt+v∞v = -(v_\infty - v_0)e^{-\frac{k}{m}t} + v_\infty
位置

時刻 tt における位置 yy は次のように求める。

y=mk(v∞−v0)e−kmt+v∞t−m(v∞−v0)k+y0y = \dfrac{m}{k}(v_\infty - v_0)e^{-\frac{k}{m}t} + v_\infty t - \dfrac{m(v_\infty - v_0)}{k} + y_0
導出
速度

物体に対する運動方程式は mdvdt=mg−kvm \dfrac{dv}{dt} = mg - kv となる。これを変数分離形の微分方程式として解く。 終端速度 v∞=mgkv_\infty = \dfrac{mg}{k} を用いて式を整理すると,

∫1v−mgkdv=−km∫dt\int \dfrac{1}{v - \dfrac{mg}{k}} dv = -\dfrac{k}{m} \int dt

積分を実行し,積分定数を CC とすると,

log⁡∣v−mgk∣=−kmt+C\log \left| v - \dfrac{mg}{k} \right| = -\dfrac{k}{m}t + C

これを vv について解くと v=e−kmt+C+mgkv = e^{-\frac{k}{m}t + C} + \dfrac{mg}{k} となる。時刻 t=0t=0 で v=v0v=v_0 という初期条件を適用すると eC=−(v∞−v0)e^C = -(v_\infty - v_0) が得られるため,速度の式が導出される。


位置

速度 vv を時刻 tt でさらに積分して位置 yy を求める。

y=∫v dt=(v0−v∞)∫e−kmtdt+∫v∞dty = \int v \, dt = (v_0 - v_\infty) \int e^{-\frac{k}{m}t} dt + \int v_\infty dt

積分を実行すると,

y=mk(v∞−v0)e−kmt+v∞t+C′y = \dfrac{m}{k}(v_\infty - v_0)e^{-\frac{k}{m}t} + v_\infty t + C'

時刻 t=0t=0 で y=y0y=y_0 という初期条件より積分定数 C′C' を決定すると,

y0=mk(v∞−v0)+C′  ⟹  C′=y0−mk(v∞−v0)y_0 = \dfrac{m}{k}(v_\infty - v_0) + C' \implies C' = y_0 - \dfrac{m}{k}(v_\infty - v_0)

これを代入することで,位置の時間変化を表す式が完全に導かれる。

空気中の自由落下(高速度)

公式

初期位置 y0y_0 から初速 v0v_0 で自由落下する質量 mm の物体に,速度の2乗に比例する空気抵抗 R=kv2R=kv^2 がはたらくとする。鉛直下向きを正とし,終端速度を v∞v_\infty とおく。

速度

時刻 tt における速度 vv は次のように求める。

v=v0+v∞tanh⁡(gv∞t)v∞+v0tanh⁡(gv∞t)v∞v = \dfrac{v_0 + v_\infty \tanh\left(\dfrac{g}{v_\infty}t\right)}{v_\infty + v_0 \tanh\left(\dfrac{g}{v_\infty}t\right)} v_\infty
位置

時刻 tt における位置 yy は次のように求める。

y=v∞2glog⁡(cosh⁡(gv∞t)+v0v∞sinh⁡(gv∞t))+y0y = \dfrac{{v_\infty}^2}{g} \log \left( \cosh\left(\dfrac{g}{v_\infty}t\right) + \dfrac{v_0}{v_\infty} \sinh\left(\dfrac{g}{v_\infty}t\right) \right) + y_0
導出
速度

運動方程式は mdvdt=mg−kv2m \dfrac{dv}{dt} = mg - kv^2 となる。終端速度の条件より v∞2=mgk{v_\infty}^2 = \dfrac{mg}{k} を用いて変数分離形に変形する。

∫dvv2−v∞2=−∫kmdt\int \dfrac{dv}{v^2 - {v_\infty}^2} = -\int \dfrac{k}{m} dt

左辺を部分分数分解 1v2−v∞2=12v∞(1v−v∞−1v+v∞)\dfrac{1}{v^2 - {v_\infty}^2} = \dfrac{1}{2v_\infty} \left( \dfrac{1}{v - v_\infty} - \dfrac{1}{v + v_\infty} \right) を用いて積分する。

12v∞log⁡∣v−v∞v+v∞∣=−kmt+C\dfrac{1}{2v_\infty} \log \left| \dfrac{v - v_\infty}{v + v_\infty} \right| = -\dfrac{k}{m}t + C

整理すると v−v∞v+v∞=e−2kv∞mt+C′\dfrac{v - v_\infty}{v + v_\infty} = e^{-\frac{2kv_\infty}{m}t + C'} となる。ここで t=0t=0 で v=v0v=v_0 の初期条件を適用し,また簡単のため λ=kv∞m=gv∞\lambda = \dfrac{k v_\infty}{m} = \dfrac{g}{v_\infty} とおくと,双曲線関数(sinh, cosh, tanh)の定義を用いて数式を式変形することができる。

v=1−e−2λt+C′1+e−2λt+C′v∞=v∞(eλt−e−λt)+v0(eλt+e−λt)v∞(eλt+e−λt)+v0(eλt−e−λt)v∞=v∞sinh⁡(λt)+v0cosh⁡(λt)v∞cosh⁡(λt)+v0sinh⁡(λt)v∞=v0+v∞tanh⁡(λt)v∞+v0tanh⁡(λt)v∞\begin{aligned} v &= \dfrac{1 - e^{-2\lambda t + C'}}{1 + e^{-2\lambda t + C'}} v_\infty \\ &= \dfrac{v_\infty (e^{\lambda t} - e^{-\lambda t}) + v_0 (e^{\lambda t} + e^{-\lambda t})}{v_\infty (e^{\lambda t} + e^{-\lambda t}) + v_0 (e^{\lambda t} - e^{-\lambda t})} v_\infty \\ &= \dfrac{v_\infty \sinh(\lambda t) + v_0 \cosh(\lambda t)}{v_\infty \cosh(\lambda t) + v_0 \sinh(\lambda t)} v_\infty \\ &= \dfrac{v_0 + v_\infty \tanh(\lambda t)}{v_\infty + v_0 \tanh(\lambda t)} v_\infty \end{aligned}
位置

求めた速度 vv を時刻 tt でさらに積分する。

y=v∞∫v∞sinh⁡(λt)+v0cosh⁡(λt)v∞cosh⁡(λt)+v0sinh⁡(λt)dty = v_\infty \int \dfrac{v_\infty \sinh(\lambda t) + v_0 \cosh(\lambda t)}{v_\infty \cosh(\lambda t) + v_0 \sinh(\lambda t)} dt

分母の微分がそのまま分子の形になっていることに着目すると,対数関数を用いて積分できる。

y=v∞λlog⁡(v∞cosh⁡(λt)+v0sinh⁡(λt))+C′′y = \dfrac{v_\infty}{\lambda} \log ( v_\infty \cosh(\lambda t) + v_0 \sinh(\lambda t) ) + C''

t=0t=0 で y=y0y=y_0 という初期条件から積分定数 C′′C'' を決定し,λ=gv∞\lambda = \dfrac{g}{v_\infty} を代入することで位置の式が導出される。

空気中の斜方投射

公式

物体を xx 軸正の向きと角度 θ\theta をなす方向に初速 v0v_0 で原点から投射する。水平右向きに xx 軸,鉛直上向きに yy 軸をとる。速度に比例する空気抵抗 R=kvR=kv がはたらくとき,物体の軌道を示す xx と yy の関係式は次のように求める。

y=1v0cos⁡θ(v0sin⁡θ+mgk)x+m2gk2log⁡(1−kxmv0cos⁡θ)y = \dfrac{1}{v_0 \cos\theta} \left( v_0 \sin\theta + \dfrac{mg}{k} \right) x + \dfrac{m^2 g}{k^2} \log \left( 1 - \dfrac{kx}{mv_0 \cos\theta} \right)
導出

加速度を a\boldsymbol{a},速度を v=(vx,vy)\boldsymbol{v} = (v_x, v_y) とすると,運動方程式は成分ごとに次のように立てられる。

{mdvxdt=−kvx(x 軸方向)mdvydt=−mg−kvy(y 軸方向)\begin{cases} m \dfrac{dv_x}{dt} = -k v_x & \text{($x$ 軸方向)} \\ m \dfrac{dv_y}{dt} = -mg - k v_y & \text{($y$ 軸方向)} \end{cases}

それぞれの微分方程式を解き,t=0t=0 で vx=v0cos⁡θ,vy=v0sin⁡θv_x = v_0 \cos\theta, v_y = v_0 \sin\theta の初期条件を適用すると,各成分の速度は次のようになる。

{vx=v0cos⁡θ e−kmtvy=(mgk+v0sin⁡θ)e−kmt−mgk\begin{cases} v_x = v_0 \cos\theta \, e^{-\frac{k}{m}t} \\ v_y = \left( \dfrac{mg}{k} + v_0 \sin\theta \right) e^{-\frac{k}{m}t} - \dfrac{mg}{k} \end{cases}

これらをさらに時間 tt で積分し,t=0t=0 で原点 (0,0)(0,0) にあるという初期条件を適用すると,位置の式が得られる。

{x=mv0cos⁡θk(1−e−kmt)y=mk(mgk+v0sin⁡θ)(1−e−kmt)−mgkt\begin{cases} x = \dfrac{m v_0 \cos\theta}{k} \left( 1 - e^{-\frac{k}{m}t} \right) \\ y = \dfrac{m}{k} \left( \dfrac{mg}{k} + v_0 \sin\theta \right) \left( 1 - e^{-\frac{k}{m}t} \right) - \dfrac{mg}{k} t \end{cases}

xx の式から 1−e−kmt=kxmv0cos⁡θ1 - e^{-\frac{k}{m}t} = \dfrac{kx}{m v_0 \cos\theta} となり,また t=−mklog⁡(1−kxmv0cos⁡θ)t = -\dfrac{m}{k} \log \left( 1 - \dfrac{kx}{m v_0 \cos\theta} \right) である。これらを yy の式に代入して媒介変数 tt を消去することで,目的の軌道の方程式が導き出される。