1-5-3. 単振動

Simple Harmonic Motion

単振動の運動方程式と解

公式

単振動

質量 mm の物体がばね定数 kk のばねにつながれ,なめらかな水平面上で運動する。水平向きにばねが自然長となる位置を原点とした xx 軸をとる。

運動方程式md2xdt2=kxm\dfrac{d^2x}{dt^2} = -kx角振動数ω=km\omega = \sqrt{\dfrac{k}{m}}

一般解(位置・速度・加速度) 振幅を AA,初期位相を δ\delta とすると,時刻 tt における物体の状態は次のように表される。

位置x=Asin(ωt+δ)速度v=dxdt=Aωcos(ωt+δ)加速度a=d2xdt2=Aω2sin(ωt+δ)=ω2x\begin{aligned} \text{位置} \quad x &= A\sin(\omega t + \delta) \\ \text{速度} \quad v &= \dfrac{dx}{dt} = A\omega \cos(\omega t + \delta) \\ \text{加速度} \quad a &= \dfrac{d^2x}{dt^2} = -A\omega^2 \sin(\omega t + \delta) = -\omega^2 x \end{aligned}
導出
導出1:運動方程式から直接解く方法

物体にはたらく力は,ばねの変位 xx に比例し,常に原点方向を向く復元力 F=kxF = -kx のみである。したがって運動方程式は次のようになる。

md2xdt2=kxm\dfrac{d^2x}{dt^2} = -kx

この式を整理すると,d2xdt2=kmx\dfrac{d^2x}{dt^2} = -\dfrac{k}{m}x となる。これは2階線形同次微分方程式として知られており,その解は三角関数(sin, cos)の線形結合で与えられることがわかっている。 ここで ω2=km\omega^2 = \dfrac{k}{m} と置くと,ω=km\omega = \sqrt{\dfrac{k}{m}} を角振動数として,運動方程式は

d2xdt2=ω2x\dfrac{d^2x}{dt^2} = -\omega^2 x

と書き直せる。この微分方程式を満たす一般解は,任意の定数 AA(振幅)と δ\delta(初期位相)を用いて,

x=Asin(ωt+δ)x = A\sin(\omega t + \delta)

となる。この解を時刻 tt で微分すると速度 vv が,もう一度微分すると加速度 aa が求まる。

v=ddt(Asin(ωt+δ))=Aωcos(ωt+δ)a=ddt(Aωcos(ωt+δ))=Aω2sin(ωt+δ)\begin{aligned} v &= \dfrac{d}{dt} \left( A\sin(\omega t + \delta) \right) = A\omega\cos(\omega t + \delta) \\ a &= \dfrac{d}{dt} \left( A\omega\cos(\omega t + \delta) \right) = -A\omega^2\sin(\omega t + \delta) \end{aligned}

加速度の式に x=Asin(ωt+δ)x = A\sin(\omega t + \delta) を代入すると,単振動の加速度が常に a=ω2xa = -\omega^2 x という関係を満たすことが確認できる。

導出2:エネルギー保存則から解く方法

この系では力学的エネルギーが保存されるため,

E=12kx2+12mv2=const.E = \dfrac{1}{2}kx^2 + \dfrac{1}{2}mv^2 = \text{const.}

物体が最も遠くまで変位したとき(端点),速度はゼロになる。このときの変位を振幅 AA とおくと,全エネルギーは E=12kA2E = \dfrac{1}{2}kA^2 と表せる。

12kA2=12kx2+12mv2\dfrac{1}{2}kA^2 = \dfrac{1}{2}kx^2 + \dfrac{1}{2}m v^2

この式を vv について解くと,

v2=km(A2x2)    dxdt=±kmA2x2v^2 = \dfrac{k}{m}(A^2 - x^2) \implies \dfrac{dx}{dt} = \pm \sqrt{\dfrac{k}{m}} \sqrt{A^2 - x^2}

これは変数分離形の微分方程式である。ω=km\omega = \sqrt{\frac{k}{m}} とおき,変数を分離して積分すると,

dxA2x2=ωdt\int \dfrac{dx}{\sqrt{A^2 - x^2}} = \int \omega \, dt

左辺の積分は逆三角関数 arcsin(xA)\arcsin\left(\frac{x}{A}\right) となるため,

arcsin(xA)=ωt+δ(δ は積分定数)\arcsin\left(\dfrac{x}{A}\right) = \omega t + \delta \quad (\delta \text{ は積分定数})

これを xx について解くと,x=Asin(ωt+δ)x = A\sin(\omega t + \delta) が導かれる。

説明

単振動と等速円運動の射影 単振動の解が三角関数で表されるという事実は,単振動が「等速円運動の正射影」として幾何学的に理解できることを示唆している。

半径 AA,角速度 ω\omega で等速円運動する質点を考え,その運動を yy 軸(あるいは xx 軸)に投影すると,その影の運動はまさしく x=Asin(ωt+δ)x = A\sin(\omega t + \delta) となる。 円運動における「半径」は単振動の「振幅」に,「角速度」は「角振動数」に,「回転数」は「振動数」にそれぞれ対応する。 この視点に立つと,単振動の速度が中心で最大になり両端でゼロになることや,加速度が常に中心を向き変位に比例することなどが,円運動の速度ベクトルや加速度ベクトルの成分分解として直感的に理解できるようになる。この対応関係は,単振動だけでなく,後に学ぶ波動や交流回路といった様々な物理現象の根底に流れる普遍的なモデルとなっている。

単振動の周期とエネルギー

公式

周期と振動数

周期 角振動数 ω\omega で単振動する物体の周期(1往復にかかる時間) TT は次のように求める。

T=2πωT = \dfrac{2\pi}{\omega}

振動数 角振動数 ω\omega で単振動する物体の振動数(1秒あたりの往復回数) ff は次のように求める。

f=ω2πf = \dfrac{\omega}{2\pi}
導出

単振動の位置 x=Asin(ωt+δ)x = A\sin(\omega t + \delta) が一周期分の時間 TT だけ経過すると,位相部分(sinの中身)が 2π2\pi だけ増加して元の状態に戻る。

ω(t+T)+δ=(ωt+δ)+2π    ωT=2π\omega (t+T) + \delta = (\omega t + \delta) + 2\pi \implies \omega T = 2\pi

これを TT について解くと T=2πωT = \dfrac{2\pi}{\omega} が得られる。 振動数 ff は周期の逆数 f=1Tf = \dfrac{1}{T} として定義されるため,f=ω2πf = \dfrac{\omega}{2\pi} が導かれる。

公式

単振動する物体のエネルギー

質量 mm の物体が振幅 AA,角振動数 ω\omega(または振動数 ff )で単振動をするとき,物体が持つ力学的エネルギー EE は次のように求める。

E=12mω2A2=2π2mf2A2E = \dfrac{1}{2}m\omega^2 A^2 = 2\pi^2mf^2 A^2
導出

力学的エネルギー保存則より,エネルギー EE は運動エネルギーと位置エネルギーの和として常に一定である。

E=12mv2+12kx2E = \dfrac{1}{2}mv^2 + \dfrac{1}{2}kx^2

物体の速度がゼロになる振動の端点( x=A,v=0x=A, v=0 )でこのエネルギーを計算すると,

E=12m(0)2+12kA2=12kA2E = \dfrac{1}{2}m(0)^2 + \dfrac{1}{2}kA^2 = \dfrac{1}{2}kA^2

となる。ここで角振動数の定義式 ω2=km\omega^2 = \dfrac{k}{m} を変形した k=mω2k = m\omega^2 を代入する。

E=12(mω2)A2=12mω2A2E = \dfrac{1}{2}(m\omega^2)A^2 = \dfrac{1}{2}m\omega^2 A^2

さらに,振動数との関係式 ω=2πf\omega = 2\pi f を代入すると,

E=12m(2πf)2A2=2π2mf2A2E = \dfrac{1}{2}m(2\pi f)^2 A^2 = 2\pi^2mf^2 A^2

となり,エネルギーが振幅の2乗と振動数の2乗に比例することが導かれる。

様々な単振動

公式

鉛直ばねとつりあいの中心

ばね定数 kk のばねを天井からつるし,質量 mm の物体を取り付けて鉛直方向に単振動させる。

重力と弾性力がつり合う位置を振動の中心として,物体はそのまわりを角振動数 ω=km\omega = \sqrt{\dfrac{k}{m}} で単振動する。 つりあいの位置を原点 y=0y'=0 とした座標系では,見かけ上,重力の影響が消えた水平ばねと全く同じ運動方程式およびエネルギー保存則が成り立つ。

md2ydt2=kym\dfrac{d^2y'}{dt^2} = -ky'12mv2+12k(y)2=const.\dfrac{1}{2}mv^2 + \dfrac{1}{2}k(y')^2 = \text{const.}
導出

自然長の位置を原点とし,鉛直下向きに xx 軸をとる。つりあいの位置を x0x_0 とすると,その点での力のつり合いの式は mgkx0=0mg - kx_0 = 0 より x0=mgkx_0 = \dfrac{mg}{k} となる。 つりあいの位置からさらに xx' だけ変位した位置 x=x0+xx = x_0 + x' での運動方程式を立てる。

md2xdt2=mgkx=mgk(x0+x)=(mgkx0)kxm\dfrac{d^2x}{dt^2} = mg - kx = mg - k(x_0 + x') = (mg - kx_0) - kx'

mgkx0=0mg - kx_0 = 0 であるから,

md2(x0+x)dt2=kxm\dfrac{d^2(x_0 + x')}{dt^2} = -kx'

x0x_0 は定数であるため d2x0dt2=0\dfrac{d^2x_0}{dt^2}=0 であり,md2xdt2=kxm\dfrac{d^2x'}{dt^2} = -kx' が導かれる。これは振動の中心が x0x_0 であり,そのまわりを角振動数 ω=km\omega = \sqrt{\frac{k}{m}} で単振動することを示している。

公式

単振り子

一端が固定された軽くて伸びない長さ ll の糸の他端に,質量 mm のおもりを吊り下げて微小な角度で往復運動させたとき,その運動は単振動とみなせる。周期 TT は次のように求める。ただし重力加速度を gg とする。

T=2πlgT = 2\pi\sqrt{\dfrac{l}{g}}
導出

おもりの最下点を原点とし,円弧に沿った変位を xx とおく。糸が鉛直方向となす角を θ\theta とすると,x=lθx = l\theta の関係がある。 おもりにはたらく力の接線成分(復元力)は,重力の成分である mgsinθ-mg\sin\theta である。したがって,円弧方向の運動方程式は次のようになる。

md2xdt2=mgsinθm\dfrac{d^2x}{dt^2} = -mg\sin\theta

ここで,振れ角 θ\theta が非常に小さいという近似( θ1\theta \ll 1 rad)を行う。このとき,三角関数の性質から sinθθ\sin\theta \simeq \theta とみなすことができる。

md2xdt2mgθm\dfrac{d^2x}{dt^2} \simeq -mg\theta

さらに x=lθx = l\theta の関係から θ=xl\theta = \dfrac{x}{l} を代入すると,

md2xdt2=mgxl    d2xdt2=glxm\dfrac{d^2x}{dt^2} = -mg\dfrac{x}{l} \implies \dfrac{d^2x}{dt^2} = -\dfrac{g}{l}x

これは単振動の運動方程式 a=ω2xa = -\omega^2 x と全く同じ形をしている。係数を比較することで,単振り子の角振動数は ω=gl\omega = \sqrt{\dfrac{g}{l}} と求まる。 周期の公式 T=2πωT = \dfrac{2\pi}{\omega} を用いると,T=2πlgT = 2\pi\sqrt{\dfrac{l}{g}} が導出される。

公式

減衰振動

質量 mm の物体がばね定数 kk のばねにつながれ,速度に比例する抵抗力(抵抗係数 λ\lambda)を受けながら水平面上で運動する。 ばねが自然長となる位置を原点として水平向きに xx 軸をとる。

運動方程式md2xdt2+λdxdt+kx=0m\dfrac{d^2x}{dt^2} + \lambda\dfrac{dx}{dt} + kx = 0

運動の種類 この運動は,抵抗の大きさを表す減衰率 γ=λ2m\gamma = \dfrac{\lambda}{2m} と,抵抗がない場合の固有角振動数 ω0=km\omega_0 = \sqrt{\dfrac{k}{m}} の大小関係によって,次の3つの状態に分類される。

  1. 減衰振動 (Damped Oscillation) - 抵抗が弱い場合( γ<ω0\gamma < \omega_0 ) 振動しながら,その振幅が時間とともに指数関数的に減少していく運動。 x(t)=A0eγtsin(ηt+δ)(ただし  η=ω02γ2)x(t) = A_0 e^{-\gamma t} \sin(\eta t + \delta) \quad \left( ただし \; \eta = \sqrt{{\omega_0}^2 - \gamma^2} \right)
  2. 過減衰 (Overdamping) - 抵抗が強い場合( γ>ω0\gamma > \omega_0 ) 振動することなく,ゆっくりと元のつり合いの位置に戻る運動。 x(t)=C1eα+t+C2eαt(ただし  α±=γ±γ2ω02)x(t) = C_1 e^{\alpha_+ t} + C_2 e^{\alpha_- t} \quad \left( ただし \; \alpha_{\pm} = -\gamma \pm \sqrt{\gamma^2 - {\omega_0}^2} \right)
  3. 臨界減衰 (Critical Damping) - 抵抗が絶妙な強さの場合( γ=ω0\gamma = \omega_0 ) 振動せずに最も速くつり合いの位置に戻る運動。 x(t)=(C1+C2t)eγtx(t) = (C_1 + C_2 t) e^{-\gamma t}
導出

物体にはたらく復元力 kx-kx と,速度に比例する抵抗力 λdxdt-\lambda \dfrac{dx}{dt} の合力によって運動が決まる。したがって,運動方程式は次のようになる。

md2xdt2=kxλdxdtm\dfrac{d^2x}{dt^2} = -kx - \lambda\dfrac{dx}{dt}

この式を整理し,減衰率 γ=λ2m\gamma = \dfrac{\lambda}{2m} と固有角振動数 ω0=km\omega_0 = \sqrt{\dfrac{k}{m}} を用いて規格化すると,次の2階線形定数係数同次微分方程式が得られる。

d2xdt2+2γdxdt+ω02x=0\dfrac{d^2x}{dt^2} + 2\gamma\dfrac{dx}{dt} + {\omega_0}^2 x = 0

この微分方程式の解を求めるために,解の形を x(t)=eαtx(t) = e^{\alpha t} と仮定して代入する。

(α2+2γα+ω02)eαt=0(\alpha^2 + 2\gamma\alpha + {\omega_0}^2)e^{\alpha t} = 0

eαte^{\alpha t} はゼロにならないため,係数部分がゼロになる必要がある。この α\alpha に関する2次方程式(特性方程式)を解くと,

α=2γ±4γ24ω022=γ±γ2ω02\alpha = \dfrac{-2\gamma \pm \sqrt{4\gamma^2 - 4{\omega_0}^2}}{2} = -\gamma \pm \sqrt{\gamma^2 - {\omega_0}^2}

となり,2つの解 α+\alpha_+α\alpha_- が得られる。この解の性質は,根号の中の γ2ω02\gamma^2 - {\omega_0}^2 の符号によって根本的に変化する。


1. 減衰振動( γ<ω0\gamma < \omega_0 の場合) 根号の中が負となるため,解は複素数となる。η=ω02γ2\eta = \sqrt{{\omega_0}^2 - \gamma^2} とおくと,

α±=γ±iη\alpha_{\pm} = -\gamma \pm i\eta

このとき,一般解は2つの指数関数の線形結合として次のように書ける。

x(t)=C1e(γ+iη)t+C2e(γiη)t=eγt(C1eiηt+C2eiηt)x(t) = C_1 e^{(-\gamma + i\eta)t} + C_2 e^{(-\gamma - i\eta)t} = e^{-\gamma t} \left( C_1 e^{i\eta t} + C_2 e^{-i\eta t} \right)

ここでオイラーの公式 eiθ=cosθ+isinθe^{i\theta} = \cos\theta + i\sin\theta を用いて括弧内を展開し,三角関数でまとめ直すと,

x(t)=eγt((C1+C2)cos(ηt)+i(C1C2)sin(ηt))x(t) = e^{-\gamma t} \left( (C_1 + C_2)\cos(\eta t) + i(C_1 - C_2)\sin(\eta t) \right)

新しい任意定数 A,BA, B を用いて書き直し,さらに三角関数の合成を行うと,振幅が eγte^{-\gamma t} に従って減衰する振動解が得られる。

x(t)=A0eγtsin(ηt+δ)x(t) = A_0 e^{-\gamma t} \sin(\eta t + \delta)

このとき,振動の角振動数は ω0\omega_0 ではなく,抵抗によって少し遅くなった η\eta になる。


2. 過減衰( γ>ω0\gamma > \omega_0 の場合) 根号の中が正となるため,2つの異なる実数の解 α+,α\alpha_+, \alpha_- が得られる。

α±=γ±γ2ω02\alpha_{\pm} = -\gamma \pm \sqrt{\gamma^2 - {\omega_0}^2}

この場合,一般解は2つの指数関数の和としてシンプルに表される。

x(t)=C1eα+t+C2eαtx(t) = C_1 e^{\alpha_+ t} + C_2 e^{\alpha_- t}

ここで γ>γ2ω02\gamma > \sqrt{\gamma^2 - {\omega_0}^2} であるため,2つの解 α+\alpha_+α\alpha_- はどちらも必ず負の値となる。したがって,この解は2つの異なる速さで減衰する指数関数の重ね合わせとなり,振動することなく単調に原点へと収束していく。


3. 臨界減衰( γ=ω0\gamma = \omega_0 の場合) 根号の中がゼロとなり,特性方程式が重解 α=γ\alpha = -\gamma を持つ特殊なケースである。 この場合,2つの一次独立な解は eγte^{-\gamma t}teγtt e^{-\gamma t} となることが知られている。したがって,一般解はこれらの線形結合で与えられる。

x(t)=(C1+C2t)eγtx(t) = (C_1 + C_2 t) e^{-\gamma t}

この解は,振動せずに減衰する運動の中で,最も速く振幅がゼロに収束する。自動車のサスペンションなど,振動を速やかに抑えたい工学的な応用において理想的な状態とされる。

説明

強制振動と共振 ここまでは,物体を最初に動かした後は外部から力を加えない「自由振動」を扱ってきた。これに対し,ばねの固定端を周期的に揺するなど,外部から周期的な力 F(t)=F0cos(Ωt)F(t) = F_0 \cos(\Omega t) を加え続ける状況を考えると,運動方程式は次のようになる。

d2xdt2+2γdxdt+ω02x=F0mcos(Ωt)\dfrac{d^2x}{dt^2} + 2\gamma\dfrac{dx}{dt} + {\omega_0}^2 x = \dfrac{F_0}{m}\cos(\Omega t)

この方程式を解くと,最初は複雑な振動(過渡応答)を示すが,十分に時間が経過すると,やがては外部から加える力の角振動数 Ω\Omega と同じ角振動数で,一定の振幅で振動し続ける定常状態に落ち着く。

この定常状態の振幅は,外部から加える力の角振動数 Ω\Omega に依存し,Ω\Omega がその系の固有角振動数 ω0\omega_0 に近い値をとるとき,振幅は極めて大きくなる。この現象を**共振(共鳴)**と呼ぶ。 ブランコをこぐときにタイミングを合わせて力を加えると大きく揺れることや,特定の周波数の音でガラスが割れる現象などは,すべてこの共振によるものである。減衰が小さい系ほど,共振による振幅の増大は顕著になる。